不思議な鍵屋がそこにありました。
単純なステージ型謎解きゲームだと思って鍵屋を訪れると、実にいろんないわく付きの鍵のかかったアイテムが持ち込まれてきます。
どんな人たちが、どういう理由で鍵を開けたがっているのか、開けた後何が起こるのか。
シンプルでありながら、実に奥深いショートストーリーがノスタルジックなBGMとともに展開していきます。


謎解きゲーム【鍵屋】の魅力
訪れる客にまつわるストーリー
まるで「ドキュメンタリー72時間」を観ているような実にさまざまな人間模様を観察することができます。
お客は子どもからお年寄りまで。
それぞれが鍵を開けたい事情を抱え、助けを求めて鍵屋を訪れます。
謎解きを解読することで、鍵を開けたい理由と開けた後のストーリーエンドを楽しむことができます。
また、更に進んでアフターストーリを覗くこともでき、1つのストーリーをいろんな視点で眺めることができます。
決してほっこりとするハッピーエンドばかりではないのが、それこそ真に人生の本質をついているようで、読後はプレイヤー一人ひとりが違う印象を抱くでしょう。


心温まるストーリーだったり、


拍手を送りたくなるようなストーリーだったり、


うるっと来てしまいような兄弟愛のストーリーだったり。
さまざまな人間味あふれるストーリーをぜひお楽しみください。
バラエティー豊かな客


着ぐるみだって
ワンコだって、
お客さんに間違いはありません。
鍵屋がなんの躊躇なく、淡々と依頼を受ける潔さと客を選ばない姿勢が小気味良いです。
私であれば間違いなく「うそでしょ」と小さく呟いてしまうでしょう。
さまざまな謎解きが楽しめる
全50話ごとに謎解きの種類が違うので、それぞれに法則を見つけ出して謎を解く必要がありますが、ワンパターンにならずに毎回楽しむことができます。
お客さんの会話やメモなどのアイテムが暗号解読のヒントになっていることもあるので、会話のログ機能で確認してみましょう。どれもコンパクトにまとめられているので挑みやすいのも特徴です。
スキマ時間の「頭の体操」にもおススメですよ。


鍵屋の店主とペットのネコ
まるでジブリ映画の魔女と宅急便のキキとジジを彷彿させる二人(?)組です。
お客さんがいる間だけはタダの猫として丸まっていますが、お客さんが帰った後に、どちららかともなく、ポツリと語り掛けます。
その二人の会話が、ストーリーに更なる謎を投げかけたり、ヒントを与えてくれたりするため、不思議な余韻を残しながらストーリーを締めくくっています。
二人のやり取りにも注目してみて下さいね。
スキマ時間でもステージ完結
1ストーリーが1つのステージのため、区切りやすいので家事や待ち時間のスキマに、鍵にまつわるストーリーを覗き見ることができます。
タイムリミットはないので、じっくりと取り組むも良し、あとでまた再チャレンジするも良し。
どうしても鍵が解けない場合は、ヒントや解答を広告を視聴することでチェックすることができるのでモヤモヤせずにクリアすることもできます。


まとめ
鍵屋は鍵を開ける前必ずこう言います。
「本当に開けてしまって良いのですね?」
こう聞かれると本当はどっちの選択が正しいのか迷いがでそうなセリフです。
開けずにしまって置くことが幸せなのか、開けて中身を見ることで先に進むことが正解なのか。
そんな風にこのゲームを眺めているうちに、鍵屋に持ち込まれた【鍵】のかかった箱や貴重品は、お客さんの抱えている人生のつまづきだったり、不安だったり、希望、とそう思えてきてなりません。
鍵屋は【鍵】を開けることで、人生を選択させる役割を果たしているのかもしれませんね。
単純な謎解きゲームだと思っていたら、意外と深みがある、味わい深いものでした。以上です。