アロマのきほん

女性ホルモンの救世主!?やすらぎや幸せを感じたい日に活躍する【クラリセージ】とは?

クラリセージ

セージというと、チェリーセージやコモンセージなどの方が馴染みがあるでしょうか?

種類が多く、コモンセージなどの薬用や調理に使われるものやチェリーセージのように鑑賞用として育てられているものがあります。

歴史は古く、古代エジプトやローマの時代から薬用として使われていて、ハーブの中でも特に抗菌作用や抗ウイルス作用に優れていることから長寿のハーブなどとも称されていたとか。

ちなみにソーセージのセージはコモンセージのことで、防腐や香りづけのために使われていますが、脂肪分解作用や消化促進効果もあるようです。朗報ですね笑

クラリセージは主にヨーロッパの高原に生息していて、初夏にうす紫からピンクの花を咲かせます。背丈は1mくらいあり、庭に植えるとひときわ目立ち華やかな印象になりますよ。

名前の由来はラテン語で「明るい」「清浄な」の意味をもつ「クラルス」からきています。

クラリセージはというと、精油を勉強するまでその存在を知りませんでした。

でも、知れば知るほど女性にとって縁の下の力持ちのような存在だとわかり、今ではお守りアロマとして何となく持っておきたい精油になっています。

精油ガイド

スパイシーさとまろやかな甘さが調和する落ち着いた香り

学名/科名●Salvia sclarea/シソ科
主な産地●フランス、イタリア、ロシア、モロッコ
抽出部位●花、葉
抽出方法●水蒸気蒸留法

主な芳香成分

モノテルペンアルコール類:リナロール、α-テルピネオール
ジテルペンアルコール類:スクラレオール
エステル類:酢酸リナリル
セスキテルペン炭化水素類:ゲルマクレン

主な使用方法

アロマバス、トリートメント、スキンケア、ヘアケア、芳香浴

どんなときに選びたい?

幸せを感じたいとき

イライラや感情的な緊張をかかえているとき

☑月経前やホルモンバランスが乱れているとき

心への働き

緊張・不安・不眠・うつ状態・落ち込み・精神疲労・情緒不安定

ストレスやイライラなどで心もカラダも疲れ切っているときに用いると、クラリセージのパウダリーなスパイシーさと甘さのある落ち着いた香りが、カチコチに凝り固まった心を緩めて、ホッと気持ちを鎮めてくれます。

また、暗く憂うつな気分のときクラリセージを用いると気分を明るくさせ、高揚させる効果があり、落ち込んだときや何もしたくないときなどに気持ちをシフトチェンジさせてくれます。

一方、興奮した心を鎮める作用もあり、パニックになったときや緊張で不安で押しつぶされそうなとき、イライラが止まらないようなときなど、クラリセージの本領発揮です。

情緒が安定しない、そんなときにまず手に取りたい精油です。

カラダへの働き

更年期・生理痛・月経不順・PMS(月経前症候群)・冷え

成分のスクラレオールは女性ホルモンの『エストロゲン』と似た作用があり、月経周期の乱れやPMS、更年期のさまざまな不快な症状を緩和させるなど、女性特有の症状の改善に効果が高いため「女性のための精油」と言われています。

私自身がPMSで悩んだ経験がありますが、市販薬などを多用せずにできるだけ自然に近く優しい方法で症状を緩和できないか考えたとき、クラリセージが力強いサポートをしてくれました。

同じく女性ならではの悩みを抱えている方に、一度試してほしい精油のひとつです。

ちなみに、出産準備や分娩時に使われることもあるくらい、女性の神秘に大きく関わる精油ですが、妊娠中は通経作用(月経を促す)があるため使用を控えなくてはいけません。

高血圧・動悸・肩こり・筋肉痛・頭痛・過敏性腸症候群など

身体を穏やかに鎮める作用や血液循環を良くして身体を温める作用などもあります。

肌への働き

収れん・抗炎症・抗菌・抗真菌

皮脂のバランスを整える作用があり、過剰な皮脂の分泌を抑えてくれ、お肌のテカリに悩むオイリー肌さんの強い味方です。

手持ちの化粧水に混ぜて使うと、マイルドな収れん化粧水の出来上がりです。適度に皮脂を抑えてくれテカリ防止に一役買ってくれますよ。

また、炎症を抑える働きがあるためニキビや吹き出物などの肌トラブルにも効果的。抗菌性の高さも良く知られており、クラリセージを配合したクリームは皮膚の感染症対策の軟膏としても活躍してくれますね。

さらに、ヘアケアにも注目。クラリセージには抜け毛やフケ防止の効果が高く、特にフケでお悩みの方はオイルを使った頭皮マッサージで効果を実感できているようです。

クラリセージの使い方

アロマバス

用意するもの(1回分)

●乳化剤 15ml(ホホバオイル 15ml)
●クラリセージ精油 3滴

①乳化剤とクラリセージをよくかき混ぜて乳化させる

②浴槽の中に入れゆっくりと大きくかき混ぜる

※お風呂の中に直接精油を入れる方法もありますが、精油は水に溶けにくく、溶けずに浮かんでいる精油に肌が触れてスキントラブルにつながることもあります。

乳化剤や植物油を使うことで精油を肌へゆっくりとなじませ、保湿も叶えてくれるので、個人的におススメです。
乳化剤はこちら

トリートメント

用意するもの(1~2回分)

●ホホバオイル 30ml
●クラリセージ精油 3滴
●サイプレス精油 2滴
●ゼラニウム精油 1滴

①蓋つきの容器にホホバオイルを入れ、精油を加える

②蓋をしてしっかり振り混ぜる

手のひらでオイルを温め、優しいタッチでお腹や腰回りをさすります。

クラリセージのほのかな甘さと手のぬくもりで神経が落ち着きリラックスできますよ。

クラリセージはこちら

使用上の注意

クラリセージの香りが苦手という方ももしかしたらいるかもしれません。

実は私も最初は苦手な香りのひとつでしたが、だんだんと心地よく感じられるようになってきました。

なかには、排卵前後や生理前、出産間近になると心地よい香りに感じられるけど、それ以外は苦手という方もいるとか。

効能が素晴らしいからといって苦手な香りを嗅ぎ続けるのは、アロマテラピーの考え方そのものから外れています。そんなときは、ラベンダーやゼラニウムなどの相性の良い精油とブレンドする方法もありますよ。

また、以下の注意事項を守るようにしましょう。

●妊娠中は通経作用があるため使用を避ける
●使用後にアルコールを飲むと悪酔いすることがある
●車の運転や集中したいときは使用を控える
●乳腺炎、乳がん、ホルモン治療中の方への使用を避ける

クラリセージの特徴をお分かりいただけたでしょうか?

これから更年期を迎える方にはぜひ仲良くなれたら嬉しい精油の一つだと思います。ぜひ参考にしてみて下さい。

以上です。